【Excel VBA】Findで検索結果が見つからない場合の対処法|Nothing・LookAt・LookInの注意点
みなさんこんにちは。
Excel VBAでセルを検索するときに、Range.Findを使用したことがある方も多いかと思います。
Findは簡単に目的のセルを取得できる便利な機能ですが、検索結果が見つからなかった場合にNothingが返されるため、そのまま.Addressや.Rowを参照するとエラーになってしまいます。
また、「シート上には確実に値があるのにFindで見つからない」といった場合には、LookAtやLookInの設定が原因になっていることもあります。
今回は、Excel VBAのRange.Findで検索結果が見つからない場合の対処法と、Nothing・LookAt・LookInの注意点についてご紹介したいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- Range.Findで検索結果が見つからず困っている人
- Findの結果がNothingになる場合の判定方法を知りたい人
- 「オブジェクト変数またはWithブロック変数が設定されていません」と表示される人
- LookAtの完全一致・部分一致の違いを知りたい人
- LookInのxlValues・xlFormulasの違いを知りたい人
Range.Findの基本的な使い方
まずは、Range.Findの基本的な使い方を確認してみます。
例えば、Sheet1のA2:A10から「大阪」という文字を検索する場合は、次のように記述します。
Sub FindSample()
Dim ws As Worksheet
Dim foundCell As Range
'========================================
' 検索対象となるワークシートを取得する
'========================================
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
'========================================
' A2:A10から「大阪」を検索する
'========================================
Set foundCell = ws.Range("A2:A10").Find( _
What:="大阪", _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlWhole)
'========================================
' 検索結果のセル番地を表示する
'========================================
MsgBox foundCell.Address
End Sub
「大阪」が見つかれば、foundCellには該当するRangeオブジェクトが格納されます。
しかし、検索対象が存在しない場合は注意が必要となります。
Findで検索結果が見つからない場合
検索結果がない場合はNothingが返る
Range.Findは、条件に一致するセルが見つからなかった場合にNothingを返します。
例えば先ほどのコードで「広島」を検索し、A2:A10に「広島」が存在しなかった場合、foundCellはNothingになります。
この状態で次の処理を実行すると、エラーになります。
'検索結果がNothingの状態でAddressを参照するとエラーになる
MsgBox foundCell.Address
このような処理を実行すると、実行時エラー91の「オブジェクト変数またはWithブロック変数が設定されていません。」が表示されます。

Is Nothingで検索結果を判定する
Findを使用する場合は、検索結果を使用する前にIs Nothingで判定しておくと安全です。
Sub FindWithNothingCheck()
Dim ws As Worksheet
Dim foundCell As Range
Dim searchWord As String
'========================================
' 検索条件を設定する
'========================================
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
searchWord = "広島"
'========================================
' A2:A10から検索文字を検索する
'========================================
Set foundCell = ws.Range("A2:A10").Find( _
What:=searchWord, _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlWhole, _
SearchOrder:=xlByRows, _
SearchDirection:=xlNext, _
MatchCase:=False)
'========================================
' 検索結果が見つかったか判定する
'========================================
If foundCell Is Nothing Then
'検索結果が見つからなかった場合
MsgBox "「" & searchWord & "」は見つかりませんでした。", vbExclamation
'以降の処理を実行せず終了する
Exit Sub
End If
'========================================
' 検索結果が見つかった場合の処理
'========================================
MsgBox "検索結果:" & foundCell.Address, vbInformation
End Sub
このように、先にfoundCell Is Nothingを確認しておけば、検索結果がない状態で.Addressなどを参照することを防ぐことができます。

あるはずの値がFindで見つからない原因
検索結果がNothingになる原因は、単純に値が存在しない場合だけではありません。
特に確認したいのが、LookAtとLookInの設定です。
LookAt|完全一致と部分一致の違い
LookAtでは、検索文字とセルの内容をどのように比較するかを指定します。
xlWhole:セル全体が一致する場合だけ検索xlPart:セルの一部が一致すれば検索
例えばセルに「東京都」と入力されていて、「東京」を検索する場合を考えてみます。
'完全一致で検索する
Set foundCell = ws.Range("A2:A10").Find( _
What:="東京", _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlWhole)
xlWholeでは「東京」と「東京都」は完全には一致しないため、検索結果はNothingになります。
一方で、次のようにxlPartを指定すると部分一致で検索できます。
'部分一致で検索する
Set foundCell = ws.Range("A2:A10").Find( _
What:="東京", _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlPart)
「東京都」の中に「東京」が含まれているため、この場合は検索結果を取得できます。

LookIn|値と数式の違い
LookInでは、セルのどの情報を検索するかを指定します。
xlValues:セルに表示されている値を検索xlFormulas:セルに入力されている数式を検索
例えばA2セルに=B2&C2という数式が入力され、B2が「東京」、C2が「本社」で、A2に「東京本社」と表示されている場合を考えてみます。
表示結果の「東京本社」を検索したいのであればxlValuesを使用します。
'セルに表示されている値から検索する
Set foundCell = ws.Range("A2:A10").Find( _
What:="東京本社", _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlWhole)
反対に、セルへ入力されている数式そのものを対象に検索したい場合はxlFormulasを使用します。
「値を検索したいのにxlFormulasになっている」といった場合にも、あるはずのデータが見つからない原因となります。
Findでは検索条件を明示する
Findを使用するときにもう一つ注意したいのが、検索条件の引数です。
LookIn、LookAt、SearchOrderなどの設定は保存されるため、引数を省略すると以前の設定が利用される場合があります。
Excelの検索画面で設定を変更したあとにVBAを実行すると、想定していない検索条件が利用される可能性もあります。
そのため実務では、必要な検索条件を省略せず明示しておく方が安全です。
Set foundCell = ws.Range("A2:A10").Find( _
What:=searchWord, _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlWhole, _
SearchOrder:=xlByRows, _
SearchDirection:=xlNext, _
MatchCase:=False)
コードが少し長くなりますが、処理内容が明確になり、Excel側の検索設定に影響されにくくなります。
実務で使えるFindのサンプルコード
最後に、Findを実務で使用するときの基本形をまとめておきます。
Sub SearchCustomer()
Dim ws As Worksheet
Dim searchRange As Range
Dim foundCell As Range
Dim searchWord As String
'========================================
' 検索対象を設定する
'========================================
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
Set searchRange = ws.Range("A2:A100")
'検索したい文字列を取得する
searchWord = ws.Range("C2").Value
'検索文字が空欄の場合は処理を終了する
If searchWord = "" Then
MsgBox "検索文字を入力してください。", vbExclamation
Exit Sub
End If
'========================================
' 指定した範囲から完全一致で検索する
'========================================
Set foundCell = searchRange.Find( _
What:=searchWord, _
LookIn:=xlValues, _
LookAt:=xlWhole, _
SearchOrder:=xlByRows, _
SearchDirection:=xlNext, _
MatchCase:=False)
'========================================
' 検索結果を確認する
'========================================
If foundCell Is Nothing Then
'見つからなかった場合
MsgBox "「" & searchWord & "」は見つかりませんでした。", vbExclamation
Else
'見つかった場合はセル番地と行番号を表示する
MsgBox "検索結果:" & foundCell.Address & vbCrLf & _
"行番号:" & foundCell.Row, vbInformation
End If
End Sub
Findを使用するときは、検索処理そのものよりも、「見つからなかった場合を想定して処理を書く」ことが大切となります。
過去の記事のご紹介
VBAではFind以外にも、想定していないエラーが発生した場合の処理をあらかじめ用意しておくことが大切です。
On Error GoToを使用したエラー処理については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、Excel VBAのRange.Findで検索結果が見つからない場合の対処法についてご紹介しました。
Findでは検索結果がない場合にNothingが返るため、検索結果を利用する前にIs Nothingで判定しておくことが大切です。
また、「あるはずなのに見つからない」という場合には、LookAtの完全一致・部分一致や、LookInの検索対象を確認してみてください。
検索条件を明示し、見つからなかった場合まで考慮しておくことで、より安全なVBAコードになるかと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
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